2011/02/28

まどかマギカがデビルマンっぽくなってきた

魔法少女まどかマギカ 8話まで

放映から数日すぎてるので大丈夫かと思いますが
一応ネタバレ含みますので注意





軽く8話までのおさらい

さやかがキュウべえと契約し、魔法少女となるも、魔法少女になるということが、ソウルジェムに魂を封じ込め肉体をゾンビ化することで、戦闘に耐えうるようにする事が発覚。
好きな人のからだを治したい、魔女によって脅かされる人々を助けたいと、他者の為にと魔法少女になることを選択したはずのさやかだったが、自らは、人と外れた存在と成り果てる。
それを知ったさやかは、魔法少女として戦うことの意味、自らの正義の所在を失い、自暴自棄になり、魔法を使い、やがて守ろうとしたはずの普通の人々の醜さを憎悪し、魔女へと堕してしまう。
そしてキュウべえは、魔法少女の契約をかわしながら、その実、魔女を生み出すことを目的とした存在、インキュベーター、魔女の孵卵装置であることがはっきりとする。

さやかが魔女化しそうな気配はしてたし、キュウべえは最初から怪しかったので、ある意味予想通りの展開ではあるのだけれど、その通りになったにも関わらず、見ててゾクゾクするくらい緊張感があった。


さやかが魔女になってしまう理由、その過程を見ていて、思い出したのが
幽遊白書の仙水忍
仙水は元々人間に危害を加える妖怪を退治していたが、人間の欲や、醜さを思い知り、人間側の味方を放棄し主人公側の敵役として登場するキャラ。
(ちなみにキュウべえと同じように仙水がそうなるように影から仕向けた妖怪がいたりする)

要は純粋な正義を求めた結果、人間を憎悪するというパターン
これは仙水に限らず、少年漫画やヒーローモノの敵役の論理としては割とポピュラーなんだけれど、その誕生過程を、さやかはやってしまった、というわけか。
ちなみに仙水忍のキャラの系譜を辿ると永井豪の「デビルマン」に行き着く
ちなみにデビルマンに登場するヒロインの名前は「美樹」
さやかのフルネームは「美樹さやか」
・・・これほんとに元ネタだったら、あれだなあ・・・
デビルマン知らない人は、読んでみてくださいww
 
さてこれからの展開
 
さやかが魔女化し、いよいよまどかがどう動くかに物語の焦点が絞られてきたわけだけど
キュウべえの目的が魔法少女という卵から魔女を生み出すことであるとするなら、
「魔法少女としてとんでもない力を秘めている」とされるまどかは、
「魔女」として強大な力を秘めていると同義であると捉えても間違いではないだろう。
まどかも、さやかのように正義や正しさをまっすぐに求めて魔女化しかねない危うさを秘めている、という点でキュウべえの目論見のようなものが透けて見える。
けれどまどか自身は、規格外の存在みたいに語られているから、ある意味やっぱりデビルマンなのかなあ
 
とデビルマン知ってる人にしかわからない終わり方で締める。


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2011/02/23

宇宙ショーへようこそBD限定版感想

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コメンタリー3本と特典映像までやっとこ観終えたので軽く感想など

最初に聞いたのがベサメムーチョの落越P、倉田英之、舛成監督の3人だけのコメンタリー。
初めから他の作品の話や、近況、世間話から入るという自由っぷりで、過去のべサメによるコメンタリーを知らない人が聞いたら、何これ?と思われること確実だろうなーと思いつつ、いつもどおりで安心しました。
このべサメのコメンタリーが一番高額のBD限定版にのみ収録されているのは、ある意味正解なのではないかとw

スタッフコメンタリーは、舛成監督、石浜真史、竹内志保、神宮司訓之をレギュラーに、入れ替わりゲストで歌川律子(色彩設計)と小倉一男(美術監督、菊田浩巳(音響監督)と名倉靖(録音)、尾崎隆晴(撮影監督)と那須信司(CG監督)と豪華な布陣。
かみちゅやRODの時のコメンタリーではあまり聞けないような、細かな部分まで拾って、制作時の苦労話やこぼれ話が聞けるという、本来あるべきコメンタリーになってました。
これを聞いていると、本当に気の遠くなるような細かな作業の積み重ねで作品が作られた事に感心させられます。
あと菊田さんがアフレコ時の子供たちのエピソードを嬉しそうに話しているのがとても印象的でした。

そして通常版にも収録されているキャストコメンタリー、こちらは、舛成監督と、子役5人と途中参加のポチ役の藤原啓治によるもので、子供たちの素直な反応や、素朴なツッコミに、舛成監督が丁寧に答えていくといった感じで進行していって、子供たちの可愛さが微笑ましくてちょっとにやけてしまう。

映像特典ディスクには、予告編集の他、アニマックスで放映された特番「創った人」を再編集した特別版とは別に新規に制作された特典映像として「宇宙ショーへようこそ宇宙創世記」が収録されており、これが中々濃い作りで見ごたえありました。
アニメ評論家の氷川竜介氏をインタビュアーにむかえ、舛成監督に話を聞きつつ、各メインスタッフのコメントで、宇宙ショーへようこそを語り尽すという内容。
アフレコ時の映像もあり、アフレコの収録が全て終わった後の子供たちの号泣シーンもばっちり入っていました。
映像特典の他、設定について詳しく解説されたクエスチョンブック、各界関係者というか倉舛知人からのメッセージを収録したメッセージブックとパンフの縮刷版含めてブックレットが3冊もついて、BD限定版は兎に角大ボリュームで、本編含めて「宇宙ショーへようこそ」を繰り返し見て、楽しんでしゃぶりつくす為のファンアイテムとして、これでもかというくらい充実したサービス精神にあふれた出来で、とても満足しています。いや、買って良かったと思わせる限定版を作ることは、ほんと大事だと思いますよ。

BDでコメンタリーを聞くことでようやっと「宇宙ショーへようこそ」も、終わったなあと感慨ひとしお、この作品に関しては、まだまだ言いたいこともあるにはあるけれど、自分の中での評価と、周りの評価、実際の興行、売上の結果という現実の狭間で、上手く結論が出せないでいるのと、言っても仕方のないと思えることがあるので、今は胸のうちにとどめておこうかと思います。
そんなわけで、次いつになるか全くわかりませんが舛成監督、ベサメムーチョの次回作に期待します。

べサメのコメンタリの最後で次何作りたいかという話で、「真逆の方向に、恋愛ものとか」「さらに年齢層さがって幼稚園で」という倉田氏を受けて舛成監督が「老婆が主人公で」というやりとりをするのだけれど、老婆と幼児が主人公のアニメってちょっと面白そうだなーと思った。あまりない素材だし。
つってもまあ、そんなのつくっても全く誰も喜びそうにはないんだけどww

2011/02/09

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つーわけで入手しました。

コメンタリーがベサメムーチョ、スタッフ、キャストと3種類収録ということで
すぐに全部は見切れないので、後日またレビュー書ければと思います。

2011/02/04

フラクタル 4話まで

3話から話も動き出して、やっと面白くなってきた感じ

ただ未だに物語をどこに向かわせようとしているのかが判然としないので、見ていてストレスが溜まる。
フラクタルシステム、世界観に関する説明は徐々になされているのだけれど、物語の鍵となるべきフリュネの行動、目的、動機が未だにわからない。
彼女のが何をしたいのか、フラクタルシステムを壊したいのか、直したいのか、なぜ僧院から逃げようとするのか、わからない
だからクレインにネッサを残した意図もわからないし、クレインがフリュネに対してどうしたいのかもはっきりしない。

主人公あるいは鍵となる登場人物の行動にはっきりとした目的と動機が与えられている物語というのは、キャラの視点で物語を追えるので、世界観や設定の多少の説明不足でも物語についていける。
けれどその動機や目的が提示されないまま、世界観や設定が中途半端に説明されても、結局どういいう話しなのかわからないので、だんだん見るのが辛くなってしまう。
オリジナル作品だとよくあるパターンなんだけど、フラクタルもこれにハマってしまっている。
あくまで、自分がオリジナル作品を見るときにそうなってしまう、って話ではあるんだけれど、オリジナルでこれをやられるとでSF作品に慣れていない視聴者は、簡単に脱落してしまうと思うんだけどなあ


それはさておきフラクタルシステムによって、労働、貧困、病、過渡な人間関係からのストレスから解放されている社会って、自分にはやっぱり理想郷にしか見えない。
洗脳みたいなことが行われているみたいだけれど、その結果として、世界から戦争もなくなってるみたいだし、それって悪いことなの?
スンダたちの言う人間らしい生活、自由って、武器を持ってヒャッハーするカオスな世界と地続きにしか思えないんだけど。

現状のシステム、体制をを悪としてソレを否定し、革命するというのはこういう物語のひとつのパターンだけど、その体制があんまり悪く見えないのと、対抗組織の主張にいまいち説得力がないというのがなんともいえず、ほんとにどこに向かおうとしているのか、わからん。

これもある意味テンプレの冒険ファンタジーを逆手にとってると言えなくもないのかな・・・